About Artist Visa(O Visa)

Ayaka Nishi | August 20 2018 | 0 Comments

最近、アメリカでアーティストビザ(O Visa)の法律が厳しくなっているようです。
8月9日にスタートになった米移民帰化局(USCIS)の発表によると、今までは学生ビザのステータスでアーティストビザの準備のための活動(展覧会や個展への参加、公的な場でのパフォーマンス)は認められていたのですが、今後、学生のステータスでのアーティストビザのための活動は、学位を取得後、合法的に働けるOPT期間中以外は認められないという事になるようです。

私の周りには、ジュエリー制作を通してアーティストビザの取得を目指している人達が多かったので、この新しい法律に衝撃が走っています。

詳しい情報は週刊NY生活の8月11号の1面と4面に出ているので御覧ください。
https://www.nyseikatsu.com/editions/689/html5/index.html

つまり、語学学生からアーティストビザの切り替えは無理になったという事になります。
アーティストビザへの申請は、日本から準備するか、ワーキングビザからアーティストビザの切り替えか、大学を卒業した後に与えられる職業訓練期間(OPT、通常1年)内での準備であれば、可能という事になります。

トランプの移民を規制する動きがアーティストビザを目指す外国人にも影響が出てきたという形です。

かくいう私も10年前にこのアーティストビザを取るのに大変苦労しました。
F.I.T(ニューヨークファッション工科大学)を卒業後、なんとかニューヨークに残るために、アーティストビザを取るべく、個展をしたり、グループ展に参加したり、コンペに出したり、推薦状集めに奔走したり、プレスレコード(雑誌掲載などの記録)を短期間で集めるのに必死でした。

この様にアーティストビザ取得には大変苦労した経験があるので、私のインターンとしてスタジオに来てくれる子達には、なるべくビザの相談には今まで載ってきましたが、今回のこの新しい法律には正直私も戸惑っています。

アメリカ人の仕事が外国人に失われるのは問題であるという事はわかりますが、
そもそも、アメリカは移民で成り立っている国です。世界中からアメリカンドリームを夢見た外国人たちが作り上げたのが、今のアメリカなのです。

お金がなくても夢と実力と努力で勝ち得れるアメリカンドリームだったのに、
今回の法律で、実質大学に入れる人しか可能性がないというのは、大学に入れる英語力と経済力の余裕がない人は切り捨てたような形になります。

なんだかこの流れがすすむと、アメリカのアート業界やファッション業界が異端児が育ちにくい、つまらない世界になるのではないかと心配です。

それに、今のアメリカの大学を見ると、特にファッションスクールやアートスクールはかなりの外国人が占めます。私がF.I.Tに通っていた時は、私の在籍していたクラスは全体の学生数の中で外国人学生は75%以上を占めていました。
外国人の留学生はアメリカ人の学生の3倍の学費を払って大学に行きます。アメリカの大学はかなり留学生に経済的にも支えられているのではないかと思います。

そんな外国人に支えられている状況にも関わらず、大学を卒業したら、外国人だと就職も難しく、もサーティストビザも取れにくいとなると、外国人達は、卒業後の先があまり明るくないアメリカに留学先を選ばなくなってくるのではないでしょうか。そしたら、優秀な人材はアメリカをすり抜け、他の国に流れてしまうのではないでしょうか・・・。

今回の法律の改正がどのような影響を与えていくのか、注目していきたいと思います。